大正期地域文芸雑誌『成長』／女性参政権獲得運動雑誌『女権』／地域翼賛文化連盟機関誌『秋田』―出版人・鷲尾よし子編集雑誌集

『大正期地域文芸雑誌『成長』／女性参政権獲得運動雑誌『女権』／

地域翼賛文化連盟機関誌『秋田』―出版人・鷲尾よし子編集雑誌集』

全5巻・別冊

解題―石川巧

『成長』『女権』は

今回新たに発見された原本を集成した貴重な成果

当時の東京では市川房枝、奥むめお、平塚らいてうらが設立した新婦人協会（1919年）をはじめとする多くの婦人団体が婦人参政権の獲得に向けた運動を行っていた。

婦人参政権の獲得はもちろんのこと、廃娼運動や売春禁止法などさまざまなスローガンが掲げられた。社会的、経済的な弱者である女性の自立と保護を巡って与謝野晶子と平塚らいてうが繰り広げた論争、あるいは、真の女性解放は差別のない社会においてのみ可能であるとする山川菊栄のような社会主義者の台頭もあった。だが、ここでよし子が選んだのは運動や理論ではなく実践だった。

『成長』は1916年8月に創刊された同人雑誌。『成長』は『青鞜』の精神を継承すべく秋田で発行された文芸雑誌だった。

『女権』は、1925年の普通選挙法を受けて活発化した婦人参政権獲得運動に貢献した雑誌のひとつである。

地域翼賛文化聯盟機関誌『秋田』は、1933年創刊。戦時中の曲折を経て、1979年まで、通巻409号を発行。1942年1月号から秋田翼賛文化聯盟機関誌となる。

【第一回配本】2024年5月　ISBN978-4-910998-64-0　配本揃価25,000円

第五巻（396頁）

『月刊秋田』11巻1号～11巻12号（秋田社、1943年2月～1944年1月）

別冊（170頁）3,000円（分売可）ISBN978-4-910998-65-7

鷲尾よし子『売春婦らによせた心』（1966年）

＊解題、総目次細目

【第二回配本】2024年11月　ISBN978-4-910998-62-6　配本揃価36,000円

第一巻（354頁）

『成長』1917年1月号～1918年11月号（成長社）