* 図書館学古典翻訳セレクション9*
フランセス・クラーク・セイヤーズ 著/藤野 寛之(阪南大学教授)訳
児童図書館員
アン・キャロル・ムーアの生涯
ムーアは波乱に富んだ人生を送ったわけではなかったが,
本書からは自分の仕事に対する情熱や誇り,
仕事に取り組む真摯な姿勢がひしひしと伝わってくる。
セイヤーズは本書「まえがき」で,
ムーアの人生をアイザック・スターン,パブロ・ピカソに比していた。
わが国では,自伝を例外として,
翻訳作品としては図書館員の伝記作品はほとんど出されていない。
図書館史の研究を進めてゆくうえで,図書館の歴史のみならず人物研究もまた,
図書館員の生きた記録として重要であろう。
イギリスの図書館員の伝記作品『エドワード・エドワーズ』(金沢文圃閣,2008)と
比べて読んでみると,時代的・文化的な差異,など別の発見もあるだろう。
(訳者あとがきより)
●著―フランセス・クラーク・セイヤーズ(F.C.SAYERS )
●翻訳―藤野 寛之
●A5判・上製・書袋入・272頁(付年表・索引・略歴)
●全1巻・10,000円
●2018年発行 ISBN978-4-907236-98-4
※本書は文化庁の許可を得て刊行するものである