МИСлуховский Русская библиотека XVIXVII вв

中世ロシア図書館文化史

■著者スルホフスキイの紹介…… 

 ミハイル・イヴァノヴィチ・スルホフスキイは1896114日(新暦の26日)にコストロマに生まれ、1980820日にモスクワで没したソ連邦の書誌学者で図書館学者である。1919年にトルケスタン方面軍政治局の図書館部門の責任者になったのを皮切りに、図書館教育と図書館行政活動に長く従事した。

 著作は150点を超え、本書のほかに『巡回図書館、集団図書館、遠隔地図書館奉仕、図書館支部』(1927)/『書物と農村』(1928)/『ロシア書物文化史―国際交流における中世ロシアの書物』(1964)/『17世紀以前のロシアの図書館』(1968)(宮島訳、私家版2003)などがある。

 

■訳者より…… 

 共産主義体制の下でソ連邦図書館は、アメリカと競い合い活発な図書館活動を行っていた。その成果のひとつが、独自で、詳細な『刊本書誌記入規則』と大部の『図書館書誌分類表』であることはよく知られている。

 しかし帝政時代のロシアの図書館、特に中世のそれについては、わが国ではほとんど知られていない。古代から1970年代までをカバーする、K.I.アブラーモフの『ソ連邦図書館事業史』(モスクワ、クニーガ、1970455p)では、14世紀から17世紀についてわずかに14ページをさいているだけで、これが非力をも省みずに本書の翻訳に手をつけた理由である。

 

■目次……

 

  序文  

1章  図書館の収蔵施設と設備  

用語/図書館の配置:文書館、聖器物保管所との共同利用と分散配置;寺院の一階、地階、ホール、寺院の上階、鐘楼、教会の敷地内/独立の図書館建築/図書館の分館問題/図書館と文書館/図書館の設備

 

2章  書物の保存  

図書記号/蔵書印/製本/製本工/製本の手引書

 

3章  蔵書の補充  

封建時代の図書館における書物/書物の複写/書物を求めるための学術遠征/国外よりの書物の搬入/書物の寄進:寄進の意義、様々な理由の寄進、寄進者、寄進の書込、約定による寄進、賠償による寄進/世俗の図書館における書物の贈与/書物の交換/書物の購入/書物の価格/強制的な措置による書物の配布/書物の没収/書物の着服/書物の所有権/正しき書物と誤れる書物のリスト

 

4章  目録記入  

図書館事業の歴史における書物オーピシの意義/用語/初期のオーピシ/オーピシの構成/目録記入の方法論/オーピシによる図書館の監査/参考資料としてのオーピシの利用/オーピシの図書館的意

 

5章  書物の分類  

問題の困難さ/書物の配架と分類の関係/教会文献の分類原理/形式分類の優勢さ/『セブン・リベラル・アーツ』

 

6章  書物の貸出  

読書に対する教会の態度/書物を受け取る目的/修道院図書館、世俗の図書館、家庭の図書館の貸出/書物の都市間移送/貸出記録の問題/利用者のいい加減さ/蔵書保全のための闘い/書物の損害補償/書物管理の指針

 

7章  図書館員  

図書館員の職務/12世紀の図書館員キリクに関する所説/個人としての図書館員/最後期の図書館員に関する情報/労働の報酬/資格/修道院に共通の義務/図書館の義務:蔵書の補充と保存、書物の貸出、書物のテクストに対する作業/書誌作業/ロシア文化史における図書館員

 

  資料と補足  

  引用文献  

  人名・書名・事項名索引  

  訳者あとがき

著/ミハイル・イヴァノヴィチ・スルホフスキイ

訳/宮島 太郎 

A5判・糸上製函・286(図版29点)

◎資料と補足/引用文献/人名書名事項名索引を付す

13,000円(2007年刊) ISBN9784907789-42-8